一番暗いところにたどり着いたと思ってた.でもその先に…もっと暗い闇が見えたんだ

2003/07/01

真夏の夜の夢

夏が好き.照りつける太陽に生温かい風,潮の薫り. 
この季節になるといろんなことを想い出す. 
満たされなかった想いとうまくいえなかった言葉. 
壊れてしまいそうなくらいに心の中で膨らんでいるのに, 
私は表現する術をまるでもたずに,ただ拳を握り締めながら悔し涙を呑むだけ. 
繰り返される激しい後悔. 
いまもまるで変わらない. 
私には伝えたいことがある.伝えたい想いで狂いそうになる. 
でも,何一つとしてこの想いを言葉にすることができないのだ. 
フレーズにならないから微笑むことしかできなくて, 
でも,そんな微笑のどこに救いがあるのだろう. 
一瞬の煌めく光と祝福の音が奏でる花火. 
供に散り逝く運命を夜空に描いて泣きながら笑ってみせた. 
私の限られた時間が終わってしまう前に, 
なにもかもが手遅れになってしまう前に, 
胸に木霊するあの日からの叫びを,私は声に出して綴ってみたい. 
空っぽなこの手の中に掴み取れる未来が,悪戯に切なく哀しいものでないことを祈って.